童司カンパニー

童司カンパニーは、
狂言役者 故・二世茂山千之丞が興した会社です。
千之丞は古典芸能の世界に身をおきながら
いつも新しいことに着目し、
自分自身も狂言の枠にとらわれることなく
新たな芸術文化の創造を目指していました。
その遺志を継承し発展させることが
これからの我々の使命であると考えます。

童司カンパニーは三つの経営理念を掲げます。

第一に 日本の伝統文化を受け継ぎ、次世代へ伝えることは我々の務めであると考えます。
伝統文化は努力しなければすぐに崩れ去っていくものです。
また、後世に繋げていくのはさらに難しいことです。
こうした状況をふまえ、我々は企業活動を通じて伝統文化を継承してまいります。

第二に 我々は狂言という伝統芸能を継承し発展させるのみならず
ジャンルをこえた
革新的な芸術文化の創造を目指します。

第三に 我々は京都に根ざし、京都から世界へ向けて
新たな芸術文化を発信してまいります。
芸術文化は決して一人歩きするものではなく
地域や社会と関わってこそ
真価を創出すると考えています。

狂言は、室町時代に成立した古典芸能……といってもかた苦しいものではありません。同時期に成立した能が悲劇をテーマにした重厚な歌舞劇であるのに対して、狂言は滑稽を旨としたコミカルな会話劇、つまりコメディ(喜劇)です。
普通の芝居のように大掛かりな舞台装置もなければ小道具も数えるほどしかなく、一本の扇が盃や筆になったり、動物の鳴き声ですら演者が声で表現したりと、多くの描写が観客の想像力にゆだねられます。名もなき庶民の目線で現実の社会が描かれた物語には、朗らかな笑いからシニカルな笑いまで、多彩な「笑い」がちりばめられています。
その根底にあるのは、人間賛歌。舞台上で喜怒哀楽する人々の姿は時を超え、今を生きる私たちの共感を誘います。室町時代のコントともいわれる狂言が繰り広げる、和やかな人間ドラマにぜひ触れてみてください。

  • 棒縛りぼうしばり
    留守になると家来たちが酒を盗み飲みするので困っていた主人。そこで次郎冠者を棒に、太郎冠者を後ろ手に縛って出かけてしまいます。
    不自由な格好で留守番するはめになった二人は、ならばいよいよ飲んでやろうと工夫を重ね、ついに酒にありつきます。
    二人が舞うわ謡うわの酒宴を繰り広げているところに用事を終えた主人が戻ってきて……。
  • 蝸牛かぎゅう
    主人から蝸牛(かたつむり)を捕るよう命ぜられた太郎冠者。蝸牛を知らない冠者に主人は「頭は黒く、腰に貝をつけ、角を出し、藪に居て、人間ほどの大きさのものもある」と教えます。藪の中で寝ている山伏を見つけた冠者は、その特徴から蝸牛と思い込み、山伏はからかおうと蝸牛のふりをします。
    二人が陽気に踊り囃しているところに主人が迎えにきて……。
  • 附子ぶす
    太郎冠者・次郎冠者に留守番を言いつけた主人。
    桶の中身は附子という猛毒なので絶対に近づかないように、と言って出かけます。二人がこわごわ桶の中を覗き込むと、中身はおいしそうな砂糖。結局すべて平らげてしまい、言い訳のために主人秘蔵の掛け軸や天目茶椀を壊して大声で泣きながら主人を待ちます。
    帰宅後、激怒する主人に二人は……。
  • 柿山伏かきやまぶし
    修行帰りの山伏が空腹のため道端の柿の木に登り勝手に柿を食べていると畑主がやってきます。
    畑主は木の陰に隠れた山伏をからかい「あれは烏だ」「猿だ」と言います。
    山伏はそのたびに鳴き声を真似しますが、そのうち「あれは鳶だ、鳶なら羽を伸ばして鳴くものだ」と囃され、のせられた山伏は鳶の鳴き真似をしながら木から飛びおりたものの……。

誰も見たことの無い狂言を。

古典狂言に新たな要素を加えることで狂言の可能性を見いだし、 これまでの狂言では表現しきれなかった独創的なエンタテインメントを追求する。
現代の言葉、音色、パフォーマンスを巻き込みながら、全方位に広がり続ける「and 狂言」にご期待ください。

バイリンガル狂言

日本語と英語の掛け合いで繰り広げる実験的かつエキサイティングな狂言。言葉の壁をものともしない丁々発止のやりとりは狂言がもつ普遍的な おかしみ を浮き彫りにする。

新作狂言

古典狂言のエッセンスを受け継ぎながら現代的なテーマを表現する新作狂言。人気作家とのコラボレーション作品も次々に生まれ、伝統に新風を吹き込んでいる。
劇団「MONO」代表・土田英生氏が書き下ろした「鮒ずしの憂うつ」は、近江(滋賀)が舞台のご当地狂言。劇団「リリパットアーミーII 」主宰・わかぎゑふ氏による「わちゃわちゃ」や、作家・京極夏彦氏による「狐狗狸噺」「豆腐小僧」も好評を得ている。

会社概要

童司カンパニーでは、ご依頼者様のご予算・ご要望に応じて、狂言、能、邦楽、舞踊などの古典芸能をはじめ、
オペラ、コンサートなど多彩な舞台プログラムを企画・立案・プロデュースいたします。
関西一円のみならず全国の学校・各種施設への出張公演も承っております。
狂言の枠を超えて精力的に活動を展開する茂山あきら・茂山千之丞を擁し、
各界を網羅したネットワークを駆使して皆様のご要望にお応えいたします。まずはお気軽にご相談ください。

能・邦楽・舞踊など、
狂言以外の古典芸能のご用命も承ります。

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会社名 株式会社 童司カンパニー
設 立 平成2年6月1日
資本金 1,000万円
代表者 代表取締役 關 秀哉
従業員数 4名
所在地 〒606-8203 京都市左京区田中関田町2-7 鴨東ロイヤルハイツ508
お問合せ Tel : 075-751-9046
Fax:075-752-3449
E-mail:info@dojicompany.jp
業務内容 演劇・伝統芸能などの企画制作及びマネジメント
取引銀行 りそな銀行 京都支店、京都銀行 紫野支店